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3000m10分切りの練習メニュー|5週間で仕上げる具体的な方法

3000m10分切りを目標にしているけれど、

「どんな練習をすれば10分を切れる?」
「1000mインターバルは何分で走ればいい?」
「ポイント練習は週に何回やればいい?」
「レースまでどうやって仕上げればいい?」

と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

3000mを10分で走るために必要な平均ペースは、3分20秒/kmです。400mに換算すると80秒。決して楽なペースではありません。
しかし、3000m10分切りに必要なのは、単純に3分20秒/kmで走れるスピードだけではありません。

重要なのは、3’20/kmという「速いペース」を、「3000m維持できるレースペース」に変えていくことだと私は考えています。

そのためには、普段のジョグや中強度走によって基礎能力を作り、Rペースなどによってスピードの余裕を作ったうえで、レースが近づいてきたら3000mのレースペースへ身体を適応させていく必要があります。

この記事では3000m10分切りに必要な能力と、レースに向けて5週間かけて段階的に仕上げていく具体的な練習方法を紹介します。

5週間のポイント練習は、基本的に週2回です。

①3000mレースペースを使ったインターバル系練習:週1回
②閾値走:週1回

この2本を軸にします。

3000mだからといって、速いインターバルばかり行うわけではありません。レースペースへの適応と、速いペースを長く維持するための土台この両方を高めながら10分切りへ仕上げていきます。

目次

3000m10分切りに必要なペース

まずは3000m10分切りに必要なペースを確認しておきます。

距離通過タイム
400m80秒
800m2分40秒
1000m3分20秒
1500m5分00秒
2000m6分40秒
3000m10分00秒

実際に10分を切るためには10分00秒では足りないため、本番ではこれよりわずかに速く走る必要があります。

練習では、まず3’20/kmというペースを正確に身体に覚えさせることを重視します。
このペースを、「頑張らないと出せない速いペース」から、「苦しいけれど自分でコントロールできるペース」へ変えていくことが、今回の5週間の大きな目的です。

3000mでも基礎能力が重要

今回紹介する5週間は、ゼロから3000m10分切りの走力を作る5週間ではありません
あくまで、それまで作ってきた基礎能力を3000m10分切りというレースへ変換するための5週間です。

3000mは短い距離なので、「インターバルをたくさんやれば速くなる」と思われるかもしれません。
しかし私は、3000mでもジョグと中強度走による土台が非常に重要だと考えています。

普段のジョグによって有酸素能力を高める。
そして中強度走によって、ある程度速いペースを余裕を持って長く維持する能力を高める。

この土台があるからこそ、その後の閾値走やインターバルといった高強度練習を積み上げることができます。
ポイント練習だけ頑張っても、そのたびに何日も疲労が残って日々の練習ができなくなってしまえば、継続的な走力向上は難しくなります。

まず基礎能力を作り、その上に高強度練習を積み上げましょう。この順番を私は大切にしています。

中強度走については別記事でまとめています。


5週間に入る前にRペースでスピードの余裕を作る

今回の5週間では、1週目から400mを80秒で走ります。そのため5週間のレース特異的練習に入る前には、3’20/kmより速い動きにも慣れておきたいところです。

そこで活用したいのがRペースです。
200mや400mなどの比較的短い距離を、十分なリカバリーを取りながら速く走ります。

目的は追い込むことではありません。速い動きを余裕を持って行えるようにすることです。
3’20/kmより速いペースで効率良く走る能力を高めておけば、3000mレースペースにスピード的な余裕が生まれます。

3000m10分切りまでの流れは、

ジョグ・中強度走で基礎能力を作る

Rペースでスピードの余裕を作る

最後の5週間で3000mレースペースへの適応を高める

というイメージです。

ダニエルズRペースの練習方法については別記事でまとめています。

3000mのレースペースを「コントロールして走る」

5週間の具体的なメニューに入る前に、非常に大切にしてほしいことがあります。

3000m10分切りのレースペースである3’20/kmは、多くのランナーにとってIペース付近、あるいはそれより速い強度になる可能性があります当然楽なペースではありません。呼吸も苦しくなりますし、距離が伸びるにつれて脚にも疲労が溜まります。

ここで重要なのは、「速いペースを必死に走ること」ではありません。3’20/kmという速いペースを、自分でコントロールしながら走ることです。

例えば1000mを3分20秒で走るとします。

最初の400mを勢いよく入り、中盤で苦しくなってペースが落ち、最後は力を振り絞って何とか3分20秒。
設定タイムだけを見れば成功ですが、3000m本番への再現性という意味では、あまり質の高い練習ではありません。

目指したいのは、最初から最後までできるだけ同じ力感で身体を動かし、ペースをコントロールし3分20秒で走ることです。

3000m本番では最初の1000mで力を使い切るわけにはいきません。速いペースの中でも力まず、フォームやリズムを維持しながら走る必要があります。

なので今回の5週間では、「3’20/kmで走れたか」だけではなく、「3’20/kmをどれだけコントロールできたか」を大切にしてください。

3000mで8分台を目指した実際の練習については別記事でまとめています。

ポイント練習は週2回|レースペース+閾値走

今回の5週間では、ポイント練習を週2回行います。
一つが、3000mレースペースを使ったインターバル系練習。もう一つが、閾値走です。

この2つには、それぞれ違う役割があります。

レースペース練習

目的は、3’20/kmへの適応です。

400mから始め、1000m、1500m、2000mと、徐々にレースペースで連続して走る距離を伸ばします。

ダニエルズⅠペースの練習方法については別記事でまとめています。

閾値走

目的は、速いペースを長く維持する能力を高めることです。

閾値能力を高めることで、速いペースを長く維持するための有酸素能力の土台を作ります。

ダニエルズTペースの練習方法については別記事でまとめています。

ポイント練習後にはRペースをプラスで

ポイント練習時には、本練習が終わった後にRペースの練習をプラスすると効果的です。200m×3本(r200m)で十分です。体を速く動かす練習は継続するようにしましょう。

ダニエルズRペースの練習方法については別記事でまとめています。


3000m10分切りへ向けた5週間メニュー

レースペース系のポイント練習は以下のように進めます。

メニュー設定
1週目400m×10本(r200m)80秒
2週目1000m×3本(r400m)3分20秒
3週目1000m×3本(r200m)3分20秒
4週目1500m×2本(r400m)5分00秒
5週目2000m+1000m(r400m walk)6分40秒+3分20秒

これに加えて、もう1回のポイント練習として閾値走を行います。


1週目|400m×10本(r200m)80秒

400m×10本
設定:80秒
レスト:200m

400m80秒は3’20/km。3000m10分切りのレースペースです。
最初から長い距離を走るのではなく、400mに分割して3’20/kmの動きを身体に覚えさせます。

ここで大切なのは80秒を切ることではありません。
78秒、77秒と速く走るのではなく、80秒を一定の力感で10本揃える

1本目から10本目まで同じようなフォームとリズムで走ることを意識します。


2週目|1000m×3本(r400m)3分20秒

1000m×3本
設定:3分20秒
レスト:400m

疾走距離の合計は3000m。
1週目との大きな違いは、3’20/kmを1000m連続して維持する必要があることです。

ここでも、3分20秒で3本を揃えることを目指します。
速く走るよりも3’20/kmをねらい、1000mの疾走区間でペースの上下が無いように注意しましょう。1000mで区切りますが、3000m通して走ることをイメージします。


3週目|1000m×3本(r200m)3分20秒

1000m×3本
設定:3分20秒
レスト:200m

2週目と疾走距離も設定ペースも変わりません。変えるのはリカバリーで、400mから200mへ短縮します。
つまり1000mを速くするのではなく、同じ3分20秒を、より短いリカバリーで実施します

疲れてきてもペースを上げ下げせず、同じ力感で身体を動かします。この練習はレスト区間で練習強度を調整するため、レスト区間のジョグにも気を配ります。この練習ではリカバリーを短くすることにも意味があるため、200mを極端にゆっくり走って休息時間を長くしすぎないようにします。目安として、200mを60秒程度のジョグでつなぎます


4週目|1500m×2本(r400m)5分00秒

1500m×2本
設定:5分00秒
レスト:400m

ペースは変わらず3’20/km。

しかし、一度に走る距離が1000mから1500mへ伸ばし、3’20/kmをコントロールしたまま走れる距離を伸ばしていきます


5週目|2000m+1000m(r400m walk)

2000m+1000m
設定:3’20/km
レスト:400m walk

2000mは、6分40秒。
その後400m歩いて、最後に1000mを、3分20秒。

最初の2000mをレースペースで連続して走り、その後もう一度1000mを3分20秒で走ります。

最終段階の練習で、かなり本番に近い練習です。ここでも2000mを6分30秒で走る必要はなく、6分40秒をコントロールします

そして疲労した状態から、もう一度3分20秒を再現する。この練習を設定通りこなせれば、10分切りに向けてかなり仕上がってきていると考えられます。


もう1回のポイント練習は閾値走

5週間を通して、レースペース練習とは別日に週1回の閾値走を行います。

例えば、
水曜日:閾値走
土曜日:3000mレースペース練習
のように、ポイント練習同士の間隔を空けます。

閾値走の設定は、自分の現在の走力に合わせます。

自分の走力にあった設定ペースの見つけ方は別記事でまとめています。

閾値走には閾値走の目的があります。「ある程度速いペースを、コントロールしながら長く維持する」ことを大切にします。


具体的な1週間の練習例

例えば次のような構成です。

曜日練習
ジョグ、余裕があれば中強度走
ゆっくりジョグ
閾値走
ジョグ、余裕があれば中強度走
ゆっくりジョグ
3000mレースペース練習
ジョグ

ポイント練習は水曜日と土曜日の2回。この辺りは仕事や家庭の都合を考慮して決定して下さい。
3000mへ向けての練習は、1回1回のポイント練習が高強度になるので、中強度走が難しければゆっくりジョグでの回復を優先させてください。

3000m10分切りを狙うからといって、毎日質を上げればいいわけではありません。ポイント練習の日にしっかり走り、それ以外の日は次の練習につながるように走る。メリハリが大切です。

5週間で速くするのは「設定ペース」ではない

今回のレースペース練習には一つ大きな特徴があります。
5週間の設定ペースはすべて3’20/kmです段階を追って速くしていくのではありません。
変えるのは、一度に走る距離と、リカバリーです。

つまり、3’20/kmという「速いペース」を、3’20/kmという「3000mのレースペース」に変えていく5週間です。

その横で閾値走を継続することで、レースペースを支えるスピード持久力も維持・向上させます。

3000m10分切りでよくある失敗

レースペース練習を速く走りすぎる

目的は、3000mを3’20/kmで走り切ること
設定されたペースをコントロールすること自体が練習です。

閾値走まで全力で走る

調子が良いと閾値走をタイムトライアル化してタイムを追ってしまいたくなりますが、閾値走は設定ペースを守ってこそ効果のある練習です。頑張りすぎて疲労を次のポイント練習まで引きずらないためにも設定ペースを守りましょう。

失敗する閾値走の練習方法は別記事でまとめています。


ポイント練習以外の日まで頑張る

週2回のポイント練習に加えて、中強度走もジョグも全部速くしてしまうと疲労が抜けません。
特に5週間の後半になると、1500m×2や2000m+1000mと負荷が高くなります。
疲れている日はジョグを遅くしたり、必要によっては休むことも大切です。

3000mの練習は高負荷となります。速いスピードをがむしゃらではなくコントロールして走るためにもきちんと疲労を抜いてポイント練習に臨むようにしてください


5週間を終えたら確認したいこと

最後まで終えたら、設定タイムでこなせたかだけではなく感覚も確認します。
3’20/kmを自分でコントロールできるようになったか。ここが非常に重要です。

「苦しいけれど、自分で扱える」という感覚となっていれば、10分切りに向けてかなり仕上がってきています。

まとめ|閾値走+レースペース練習で3000m10分切りを狙う

3000m10分切りに必要な平均ペースは、3’20/kmです。

今回紹介した5週間では、週1回の閾値走と、週1回の3000mレースペース練習を軸にします。

レースペース練習の設定ペースはすべて同じで、3’20/kmです。

速くするのではなく、一度に走る距離を伸ばしたり、リカバリーを短くすることで強度を調整し、徐々に3000m本番へ近づけていきます。

そして3000mレースペースは、一般的にIペースより速い領域になります。
その中で、速いペースの中でも力感を調整し、3’20/kmをコントロールする能力が重要です。

その一方で週1回の閾値走を継続し、速いペースを長く維持する能力を高めます。

ジョグ・中強度走で基礎能力を作る

Rペースでスピードの余裕を作る

閾値走でスピード持久力を高める

3000mレースペース練習で特異性を高める

という流れです。

今回の5週間だけで3000m10分切りの能力をゼロから作るわけではありません。
それまで積み重ねてきた能力を、最後の5週間で「3000m10分切り」という一つの結果につなげていくための練習です。

5週間かけて段階的に仕上げ、3000m10分切りを狙っていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

陸上未経験で社会人からランニングを開始。
自己ベスト
・フルマラソン2時間30分前半
・ハーフマラソン70分台
・5000m15分台
・3000m8分台
独自経験に基づいたトレーニング理論で、市民ランナーが目標を達成できるような情報を発信しています。
アラフォーでも福岡国際マラソンは目指せる。その過程とメソッドをすべて公開します。

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