「Rペースって何?」
「Iペースとどう違う?」
「フルマラソンに必要?」
ダニエルズ理論のRペース(Repetition)は、フォーム改善に伴うランニングエコノミー向上を目的とした短めの距離をスパッと走る練習です。
結論から言います。
Rペースは神経系発達、フォーム作りを目的としています。速いスピードで走りますが限界まで追い込む練習ではないのです。
ダニエルズRペースとは?(Repetition)
Rは「Repetition(反復)」の略です。
目的は、
・フォーム改善
・ランニングエコノミー向上
・神経系刺激
・スピード感覚の向上
VO2maxを上げるIペースとは役割が違います。
Rペースは「効率良く体を動かすための動き作り」です。
Rペースの目安は?キロ何分?
自己ベスト基準でVDOTから算出します。
目安例(参考):
サブ3:VDOT53.5 → 3′27/km
サブ3.5:VDOT44.6 → 4′02/km
サブ4:VDOT37.9 → 4′37/km
だいたい、1,500mレースペースに相当します。
ジョギングのペースからは程遠く、かなり速いペースとなります。
VDOTの算出方法は下記記事にまとめています。
→VDOT計算(VDOTcalc)、練習ペース(E/M/T/I/R)の出し方とサブ3の使い方
Rペースは何m走る?
短い距離(200m、300m、400m)で実施するのが基本です。
Rペース走を実施する目的は、走動作を効率よくすることです。
すなわち、自分の良いフォームで走り、良いフォームを体に刷り込むということ。
良いフォームで疾走することに意味があるので、短い距離で繰り返して実施することが重要です。
本数はどれくらい?
合計距離は他のペース帯に比べて短いです。
ダニエルズのランニング・フォーミュラでは週間走行距離の5%以下となっております。
例:
1週間に70km走るランナーの場合は、70km×5%=3.5km
・200m×17本
・300m×12本
・400m×6本
合計で3,500m程度になるように設定します。
全力まで追い込む必要はないですが速いスピードで走るのでケガには要注意です。
レスト(つなぎ)は?
基本は完全回復に近いジョグ。
先ほども言いましたが、良いフォームで走ることが第一です。
レストはしっかりと回復させ、追い込み過ぎないようにしましょう。
ペースもそうですが、レストの取り方がIペースでのインターバルとの異なる点になります。
とは言っても、Rペースは休息時間をしっかりと確保する分練習時間が長くなりがちです。
ちょうどいい配分として、走った距離と同じ距離をゆっくりジョグし回復するのが良いでしょう。
ただ、それでは疲労回復が間に合わず練習がこなせない場合は、回復時間を長くとり疾走区間のフォームを正しくすることが重要です。
例:
200m走ったら200mゆっくりジョグ
400m走ったら400mゆっくりジョグ
Iペースと違い、「呼吸が整ってから」次に入りましょう。
練習の目的を考えてレストの設定も行いましょう。
Rペースの効果
① ランニングエコノミー向上
同じペースでも楽に走れる体になる。
② フォーム改善
接地・ピッチ・腕振りが洗練される。
③ 神経系刺激
より速いスピードで走れるようになる。
Rペースと流しの違いは?
Rペースと流しの違いについて、個人的には主の練習にするか補助的な練習にするかが大きな点だと思っています。
①Rペース
その日のメインの練習として、週間走行距離の5%付近の距離をこなす。
②流し
補助的な練習として、本練習前やジョグの後に実施する。
距離も短く、本数も少ないです。
フルマラソンにRペースは必要?
結論:必須ではないが、あると伸びやすい。
特に、
・ピッチが遅い人
・フォームが崩れやすい人
・スピードに苦手意識がある人
には効果的です。
フルマラソンを走るのに直接必要なペース帯ではありません。
しかし、序盤のジョグによる基礎能力構築期間が終わった時点でRペース走によるランニングエコノミー向上、神経系発達の期間を設けていると後々のタイムの伸びが変わってきます。
中強度走と並んでランニング能力の基礎能力を向上させるための練習ですので、TペースやIペースの練習をした時の効率が変わってきます。
フルマラソンに1500mのペースは必要ないと思わずに練習期間に余裕がある場合は取り入れるようにしましょう。
これは初心者でスピード能力を開発していないランナーほど効果があります。
目標になかなか届かないというランナーは実施してみると効果を実感するかもしれません。
よくある失敗5選
①疲労困憊までやる
Rは追い込んで心肺能力を高めるための練習ではありません。
効率の良いフォームを身に付けたり、神経系を発達させて速いスピードに身体を慣らすための練習です。
②距離を伸ばしすぎる
長くても1回の疾走距離は400mまでにしておきましょう。
繰り返しますが良いフォームを身に付けるための練習です。
フォームが崩れるほどの距離を走っても練習の目的を達成できません。
③レストが短すぎる
しっかりと回復して疾走区間を良いフォームで走るようにしましょう。
④高頻度で実施する
多くても週2回までとし、他の練習の強度とのバランスを考えてやり過ぎないようにしましょう。
追い込む練習ではありませんが、速いスピードで走るため怪我のリスクが高い練習です。
⑤Iペースのインターバル走と混同する
心肺機能を強化するためのIペースのインターバル走と練習の目的が異なります。
きちんとRペースの目的を理解して、練習を混同しないようにしましょう。
サブ3を目指す人のRペース戦略
フルマラソンシーズンに入る前に基礎練習として実施する。
本番の直前期はレペティションは実施せず、ジョグ後の流しとしてフォームを整えたりするのに使用します。
目的は良いフォームを体に刷り込み、ランニングエコノミーを向上させることです。
サブ3は、4’15/kmというスピードで42.195km走る必要があります。
シーズンに入る前に走動作を効率よく行えるように練習しておくことで、4’15/kmというスピードに対応しやすくなります。4’15/kmとなると普段のジョグよりも速いスピードとなり多少なりとも効率の良い走動作が必要となってきます。
まとめ
ダニエルズRペースは、
・目的は良い走動作を身に付けランニングエコノミーを向上させること
・疾走区間は200〜400mの短距離で実施するべし
・レストは次の1本が疲労を抜いた状態で実施できるように設定する
基本は疾走区間と同距離をゆっくりジョグで繋ぐ
・Iペースによるインターバルとは目的が異なるので混同しないようにする
・スピードが速く高強度な練習のため怪我のリスクが高くやり過ぎには注意
フルマラソンへ向けては直接的に関係のあるペース帯ではありませんが、
「伸びる人はしっかり行っている」ペースです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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