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サブエガに必要な3000m・5000m・10km・ハーフのタイム

フルマラソンでサブエガを達成するには、短い距離をどれくらいのタイムで走ればよいのでしょうか。

サブエガとは、フルマラソンを2時間50分未満で完走することです。達成するには、2時間49分59秒以内でゴールする必要があります。

フルマラソン2時間50分00秒に対応するVDOTは57.3です。各距離の対応タイムは次のとおりです。

距離対応タイム平均ペース
3000m10分15秒3分25秒/km
5000m17分44秒3分33秒/km
10km36分48秒3分41秒/km
ハーフマラソン1時間21分23秒3分51秒/km
フルマラソン2時間50分00秒4分02秒/km

ただし、どれか一つのタイムを達成すれば、必ずサブエガを達成できるわけではありません。

この記事では、サブエガに必要な3000m・5000m・10km・ハーフマラソンのタイムと、それぞれの記録から判断できる走力を解説します。

目次

サブエガに必要なタイムの考え方

VDOTとは、レースタイムをもとにランナーの走力を数値化した指標です。距離の異なる記録を比較し、スピードと持久力のバランスを確認できます。

同じVDOT57.3でも、5000mを17分44秒で走る力と、フルマラソンを2時間50分で走り切る力は同じではありません。

5000mでは3分33秒/kmを維持するスピードが求められ、フルマラソンでは4分00秒/km前後で42.195kmを走り続ける持久力が求められます。

短い距離のタイムがVDOT57.3に達しているかだけでなく、距離が延びても同程度のVDOTを維持できているかを見ることが重要です。

3000mは10分15秒が目安

VDOT57.3に対応する3000mのタイムは10分15秒、平均ペースは3分25秒/kmです。

3000mは、サブエガに必要なスピードがあるかを確認する補助的な指標です。

競技時間が短いため、フルマラソンに必要な持久力は記録に反映されにくく、3000mのタイムだけでサブエガの可能性を判断することはできません。

5000mは17分44秒が目安

VDOT57.3に対応する5000mのタイムは17分44秒、平均ペースは3分33秒/kmです。

5000mは、サブエガに必要な基礎スピードを確認しやすい距離です。3000mより競技時間が長いため、単純なスピードだけでなく、速いペースを維持する能力も必要になります。

サブエガ本番で基準とする4分00秒/kmと比べると、1kmあたり27秒速いペースです。

フルマラソンを4分00秒/km前後で走り切るためには、4分00秒/kmがスピードの限界であってはいけません。集団の流れによって3分50秒台に入っても慌てず、呼吸や動きに余裕を持って走れるスピードが必要です。

5000mを3分33秒/kmで走れる能力があれば、サブエガの基準となる4分00秒/kmや、レース中に一時的に入る3分55秒/kmを、相対的に余裕のあるペースへ近づけられます。

5000m17分44秒ならサブエガを達成できる?

5000mを17分44秒で走れても、サブエガを達成できるとは限りません。

フルマラソンでは5000mのスピードに加えて、次の能力が必要です。
・4分00秒/kmで走り続ける有酸素能力
・30km以降もペースを維持する筋持久力
・エネルギー切れを起こさず、長時間走り続ける能力

5000mの記録が良くても、これらが不足していれば30km以降に失速します。

5000mが17分44秒に到達しているのに、10kmが36分48秒、ハーフが1時間21分23秒に届かない場合は、スピードに対して持久力が不足しています。

この場合はインターバル走を増やすより、中強度走、ロングジョグ、距離走を重視し、現在のスピードを長い距離へつなげます。

反対に5000mが17分44秒へ届いていない場合は、サブエガペースに対するスピードの余裕が不足している可能性があります。閾値走やインターバル走を取り入れ、速いペースを維持する能力を高めます。

5000mはサブエガ達成を保証するタイムではありませんが、必要なスピードがあるかを確認する入口として使いやすい指標です。

10kmは36分48秒が目安

VDOT57.3に対応する10kmのタイムは36分48秒、平均ペースは3分41秒/kmです。

10kmは5000mより長い時間にわたって速いペースを維持するため、スピードと持久力のバランスを確認しやすい距離です。

5000mは17分44秒で走れているのに10kmが36分48秒へ届かない場合は、速いペースを維持する能力が課題です。閾値走や中強度走によって、5000mのスピードを10kmまで伸ばす必要があります。

10km36分48秒は、サブエガに対応するVDOT57.3の基準タイムです。ただし、この記録だけでサブエガを達成できるわけではありません。十分な走行距離を確保し、距離走やマラソンペース走を積み重ねて、42.195kmを走り切れる持久力を身につける必要があります。

後半のペース低下に備えて、基準となる4分00秒/kmより速く巡航するのであれば、その巡航ペースに対応する10kmの走力も身につけておきたいところです。

例えば、3分55秒/kmはVDOT59.3のMペースに相当し、10kmの対応タイムは35分42秒です。10km35分42秒のスピードに加え、距離走やマラソンペース走でも余裕を確認できていれば、3分55秒/kmで巡航する作戦を選択肢にできます。

ハーフは1時間21分23秒が目安

VDOT57.3に対応するハーフマラソンのタイムは1時間21分23秒、平均ペースは3分51秒/kmです。

3000m、5000m、10km、ハーフの中では、ハーフマラソンがサブエガとの関係を最も判断しやすい距離です。

ハーフでは1時間以上走り続けるため、スピードだけでは押し切れません。有酸素能力、脚の持久力、ペース管理など、フルマラソンにも必要な能力が記録に反映されます。

ハーフを1時間21分23秒で走れても、サブエガが保証されるわけではありません。フルマラソンではハーフを走り終えた後に、さらに21km以上走る必要があります。

ハーフのタイムが目安に届いているのにフルで2時間50分を切れない場合は、スピードではなく、マラソンに特化した持久力が課題です。

この段階では短い距離をさらに速くするより、距離走やマラソンペース走、補給、給水を練習し、現在の走力を42.195kmで発揮できる状態を目指します。

後半のペース低下に備えて、基準となる4分00秒/kmより速く巡航するのであれば、その巡航ペースに対応するハーフの走力も身につけておきたいところです。

例えば、3分55秒/kmはVDOT59.3のMペースに相当し、ハーフの対応タイムは1時間18分44秒です。ハーフ1時間18分44秒の走力に加え、距離走やマラソンペース走でも余裕を確認できていれば、3分55秒/kmで巡航する作戦を選択肢にできます。

なお、3分55秒/kmでフルマラソンを走ると、ゴールタイムは約2時間45分16秒です。単なるサブエガの安全策ではなく、2時間45分台に対応する走力を前提とした作戦になります。

後半のペース低下を見込んで4分00秒/kmより速く巡航する場合は、そのペースに対応する短い距離の走力に加え、距離走やマラソンペース走でも余裕を持って維持できることを確認してください。

どの距離のタイムを重視する?

サブエガとの関係を考えるなら、次の順番で重視します。

  1. ハーフマラソン
  2. 10km
  3. 5000m
  4. 3000m

ハーフではフルマラソンにつながる持久力、10kmではサブエガペースに対するスピードの余裕を確認できます。

5000mは基礎スピードとスピード持久力、3000mはスピード不足がないかを確認する補助的な指標です。

5000mだけ速くても、距離が延びるほどVDOTが下がるなら持久力が不足しています。反対に、長い距離が得意でも5000mのスピードが不足していれば、フルマラソンのレースペースに対して十分な余裕を持てません。

一つの記録だけでなく、各距離のタイムを組み合わせて判断することが重要です。

目標ではなく現在のVDOTで練習する

今回紹介したタイムは、VDOT57.3に対応する目安です。

まだ目安へ届いていない場合でも、VDOT57.3の練習ペースを使ってはいけません。練習ペースは、現在の自己ベストから算出したVDOTを基準にします。

現在の走力より速い設定で閾値走やインターバル走を行うと、練習ではなくタイムトライアルになり、疲労が長く残ります。

現在のVDOTに合った練習を積み重ね、レースタイムが伸びた段階で設定ペースを更新していきます。

まとめ

サブエガに対応するVDOTは57.3です。

各距離の対応タイムは次のとおりです。

・3000m:10分15秒
・5000m:17分44秒
・10km:36分48秒
・ハーフマラソン:1時間21分23秒

3000mはスピード不足がないかを確認する補助的な指標、5000mは基礎スピード、10kmはサブエガペースへの余裕、ハーフはフルマラソンにつながる持久力を確認する指標です。

サブエガとの関係では、ハーフ、10km、5000m、3000mの順に重視します。

ただし、どれか一つのタイムを達成すれば、サブエガが保証されるわけではありません。

各距離のVDOTを比較し、スピードと持久力のどちらが不足しているかを判断します。

短い距離のスピードを高めながら、それを42.195kmで発揮できる持久力へつなげることが、サブエガ達成に必要です。

また、フルマラソン後半のペース低下に備えて巡航ペースを速める場合は、まず、そのペースのVDOTに対応する走力を身につけてください。そのうえで距離走やマラソンペース走を行い、長い距離でも余裕を持って維持できることを確認しましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

陸上未経験で社会人からランニングを開始。
自己ベスト
・フルマラソン2時間30分前半
・ハーフマラソン70分台
・5000m15分台
・3000m8分台
独自経験に基づいたトレーニング理論で、市民ランナーが目標を達成できるような情報を発信しています。
アラフォーでも福岡国際マラソンは目指せる。その過程とメソッドをすべて公開します。

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